皇居 東御苑の春の始まり2 |
先日、私の父の衆議院議員時代の昔の秘書だった方から中央経済社発刊の「聴く日本国憲法」を送っていただきました。改めて日本国憲法の大切さが深く心に響きました。憲法記念日にはまだ少しありますが、ここであらためて日本国憲法の立役者だった幣原総理大臣の回想録から一部抜粋をさせて頂きます。これを読めば憲法第9条が成立した経緯がある程度は分かります。安倍総理達は憲法第9条はアメリカに押し付けられた憲法であると言っています。それは大間違いなのです。GHQマッカサー総司令官も自身の回想録でもアメリカ議会の証言でも幣原総理大臣から言い出した事であると認めています。そこで見えるのは天皇制度や平和憲法への当時の日本側の憲法改定に携わった人々の大きな知恵でした。
○軍備全廃の決意
私は図らずも内閣組織を命ぜられ、総理の職に就いたとき、すぐに私の順に浮んだのは、あの電車の中の光景であった。
これは何とかしてあの野に叫ぶ国民の意思を実現すべく努めなくてはいかんと、堅く決心したのであった。
それで憲法の中に、未来永劫そのような戦争をしないようにし、政治のやり方を変えることにした。
つまり戦争を放棄し、軍備を全廃して、どこまでも民主主義に徹しなければならないということは、他の人は知らないが、私だけに関する限り、前に述べた信念からであった。それは一種の魔力とでもいうか、見えざる力が私の頭を支配したのであった。よくアメリカの人が日本へやって来て、こんどの新憲法というものは、日本人の意思に反して、総司令部の方から迫られたんじゃありませんかと聞かれるのだが、それは私の関する限りそうではない、決して誰からも強いられたのではないのである。
軍備に関しては、日本の立場からいえば、少しばかりの軍隊を持つことはほとんど意味がないのである。
将校の任に当ってみればいくらかでもその任務を効果的なものにしたいと考えるのは、それは当然のことであろう。
外国と戦争をすれば必ず負けるに決まっているような劣弱な軍隊ならば、誰だって真面目に軍人となって身命を賭するような気にはならない。
それでだんだんと深入りして、立派な軍隊を拵えようとする。戦争の主な原因はそこにある。
中途半端な、役にも立たない軍備を持つよりも、むしろ積極的に軍備を全廃し、戦争を放棄してしまうのが、一番確実な方法だと思うのである。
もう一つ、私の考えたことは、軍備などよりも強力なものは、国民の一致協力ということである。
武器を拵たない国民でも、それが一団となって精神的に結束すれば、軍隊よりも強いのである。
例えば現在マッカーサー元帥の占領軍が占領政策を行っている。
日本の国民がそれに協力しようと努めているから、政治、経済、その他すべてが円滑に取り行われているのである。
しかしもし国民すべてが彼らと協力しないという気持になったら、果たしてどうなるか。
占領軍としては、不協力者を捕えて、占領政策違反として、これを殺すことが出来る。
しかし八千万人という人間を全部殺すことは、何としたって出来ない。
数が物を言う。事実上不可能である。
だから国民各自が、一つの信念、自分は正しいという気持で進むならば、徒手空拳でも恐れることはないのだ。
暴漢が来て私の手をねじって、おれに従えといっても、嫌だといって従わなければ、最後の手段は殺すばかりである。
だから日本の生きる道は、軍備よりも何よりも、正義の本道を辿って天下の公論に訴える、これ以外にはないと思う。
あるイギリス人の書いた『コンディションズ・オブ・ピース』(講和条件)という本を私は読んだことがあるが、その中にこういうことが書いてあった。
第二次世界大戦の際、イギリスの兵隊がドイツに侵入した。その時のやり方からして、その著者は、向うが本当の非協力主義というものでやって来たら、何も出来るものではないという真理を悟った。
それを司令官に言ったということである。
私はこれを読んで深く感じたのであるが、日本においても、生きるか殺されるかという問題になると、今の戦争のやり方で行けば、たとえ兵隊を持っていても、殺されるときは殺される。
しかも多くの武力を持つことは、財政を破綻させ、したがってわれわれは飯が食えなくなるのであるから、むしろ手に一兵をも持たない方が、かえって安心だということになるのである。
日本の行く道はこの他にない。わずかばかりの兵隊を持つよりも、むしろ軍備を全廃すべきだという不動の信念に、私は達したのである。
○難航した憲法の起草
いよいよ憲法草案の審議に取りかかると、ある規定のごときは少し進み過ぎて、世の非難を受けるだろうという多少の心配もあった。
起草に関係した人たちは二晩も徹夜したことがあり、相当難航を続けたこともあり、戦争の放棄ということもその一つであった。また憲法草案については、その文句だとか書き方など、専門的の問題については、起草関係者が総司令部と連絡していたが、これも相当議論があった。
新憲法において、天皇は日本の象徴であるといって、「象徴」という字を用いた。
私もこれはすこぶる適切な言葉だと思った。
象徴ということは、イギリスのスタチュート・オブ・ウェストミンスターという法律、これは連邦制度になってからだから、そう古い法律ではない。その法律の中に、キングは英連邦(ブリティッシュ・コモンウェルス・オブ・ネーションズ)すなわちカナダやオーストラリアや南アフリカなどの国の主権の象徴であると書いてある。それから得たヒントであった。
また幣原総理大臣がマッカサー総司令官へ平和憲法への考え方を示したとされる昭和21年1月24日の会談に関して、後に幣原の側近の平野三郎氏が幣原元総理大臣から聞いた話として、幣原は「この情勢の中で、天皇の人間化と戦争放棄を同時に提案することを僕は考えたわけで…その考えは僕だけではなかったが、国体に触れることだから、仮りにも日本側からこんなことを口にすることは出来なかった。憲法は押しつけられたという形をとった訳であるが、当時の実情としてそういう形でなかったら実際に出来ることではなかった。そこで僕はマッカーサーに進言し、命令として出して貰うよう決心した」と述べたと言っています。つまり平和憲法の内容が幣原自らの考えであった言っているのです。 平野三郎氏は幣原が総理大臣を辞職後に衆議院議長になった時の秘書官で、後に自民党の衆議院議員から岐阜県知事となり贈収賄事件により辞職し有罪となりました。
日本国憲法は愚かな第2次世界大戦で生き残ってきた先人たちが戦争を放棄する事を理想として掲げた憲法です。そこには愚かな戦争へ駆り立てられてしまった反省もあったのです。敗戦後の日本の歴代総理大臣はいかにして日本が戦争に巻き込まれないで済むかを真剣に考えてきたのです。しかし安倍は違っているのです。彼は戦争をしたいのです。戦争をする事、そして戦争を何時でも出来る事が日本の国益になると愚かにも思っているのです。力こそが世界を屈服させ敬われる手段だと思っているのです。騙されてはいけません。もっと大きな目を、そして大きなダンボのような耳を持っていないと単純な話に騙されるのです。
昨年12月23日に今世天皇は80歳の傘寿を迎え、天皇の「お言葉」がマスコミに配布されました。内容には一部日本国憲法を擁護する部分も見受けられます。しかし一部(下線部分)がNHKなどでは削除されたために物議をかもしました。意図的だったのでしょう。やはり憲法改正に踏み込みたい安倍政権や極右の人達にとっては護憲を婉曲に言った天皇の言葉は邪魔だったのでしょう。安倍は天皇陛下万歳を国の公式行事で叫んだ人物です。まさに昔風に言えば安倍は不忠の臣です。まさに近上天皇(いまの天皇)は大日本帝国憲法の天皇とは違い、日本国憲法の天皇の姿そのままです。君臨すれども統治せずです。婉曲にしか物を言えないのでしょう。しかし言わんとしている事を誰でも分かるように遠回しに言っています。
80年の道のりを振り返って、特に印象に残っている出来事という質問ですが、やはり最も印象に残っているのは先の戦争のことです。私が学齢に達した時には中国との戦争が始まっており、その翌年の12月8日から、中国のほかに新たに米国、英国、オランダとの戦争が始まりました。終戦を迎えたのは小学校の最後の年でした。この戦争による日本人の犠牲者は約310万人と言われています。前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限りです。
戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います。戦後60年を超す歳月を経、今日、日本には東日本大震災のような大きな災害に対しても、人と人とのきずな絆を大切にし、冷静に事に対処し、復興に向かって尽力する人々が育っていることを、本当に心強く思っています。
傘寿を迎える私が、これまでに日本を支え、今も各地で様々に我が国の向上、発展に尽くしている人々に日々感謝の気持ちを持って過ごせることを幸せなことと思っています。既に80年の人生を歩み、これからの歩みという問いにやや戸惑っていますが、年齢による制約を受け入れつつ、できる限り役割を果たしていきたいと思っています。
80年にわたる私の人生には、昭和天皇を始めとし、多くの人々とのつながりや出会いがあり、直接間接に、様々な教えを受けました。宮内庁、皇宮警察という組織の世話にもなり、大勢の誠意ある人々がこれまで支えてくれたことに感謝しています。
天皇という立場にあることは、孤独とも思えるものですが、私は結婚により、私が大切にしたいと思うものを共に大切に思ってくれる伴侶を得ました。皇后が常に私の立場を尊重しつつ寄り添ってくれたことに安らぎを覚え、これまで天皇の役割を果たそうと努力できたことを幸せだったと思っています。
これからも日々国民の幸せを祈りつつ、努めていきたいと思います。
さて、安倍達極右は集団的自衛権と言っています。その論拠は私にとっては意味不明なのです。個別的自衛権で十分なはずなのです。安倍達極右の人達は世界に日本が戦争を仕掛ければ世界が日本を敬うと思っているのでしょう。単細胞ですからね!そこで一つ、自衛隊員の命の値段は以前は一人の戦死について6000万円でしたが福島第一原発事故で1.5倍に引き上げられて9000万円になったそうです。アメリカ兵の命の値段は一人10万ドルですので1千万円程度でしょうか。アメリカ兵の10倍近くも出すから堂々と日の丸を背負って死んで来いと言う事になります。万一、戦場へ6000名程度の自衛隊員を出すとすれば完全武装で輸送費・軍事武装費・人件費の総計は日本持ちで百億円単位となります。1年間で100名ほどが戦死や戦傷を負うと日本の財政への負担は巨額になります。当然戦死は9000万円ではなくいずれ1000万円程度に値下げることになるでしょう。戦傷では片足片手1本単位の値段となります。生きていると生涯保障に問題が起きるので国家としては死んでくれた方が簡単なので死んで来いと言う事になります。アフガン戦争ではアメリカ兵の自殺が戦死を上回っています。アフガンで戦争をしている兵士の30%は自殺を試みたことがあるとの報告があります。自殺を考えるのではなく試みた数字です。これは異常です。日本の自衛隊が完全武装で海外で日本を守るためでなく他国のために戦争をする事になると志願兵は間違いなく減ります。兵員不足を補うのは徴兵制しかありません。まさに戦前戦中の赤紙です。徴兵忌避は国家に対する重大な犯罪とされます。赤紙となれば人の命は赤い紙の値段です。数10円でしょうか?9000万円で死んで残された家族を喜ばして来いと言うのならば納得する家族もいるかも知れません。しかし貴方は喜びますか?日本の国民の皆さんはそれを許しますか!しかし選挙で国民は間接的にそれを許してしまったのですよ!もう少し真剣に考えるべきなのです。
P.S.
☆企業の物価見通し初公表、日銀と市場で評価に隔たり 「夏ごろに追加緩和」の観測が強まる
1万社から数字を取るとかなり日銀の見方と現実の実社会の数字が違いますよ。逆に公表をやめてしまう可能性の方が高いでしょう。
☆増税なのに白物家電が値下がりのナゾ 駆け込み購入の反動
御用学者たちは消費増税後も庶民の購買欲は落ちていないと言っています。インフレとデフレが酷くなるでしょう。
☆猪瀬直樹だけじゃない! 徳洲会に“世話”になった知事たち (3ページです)
不思議なものでお金を配る方も相手を見ます。物欲しそうにしていると賄賂を持ってくるのです。毅然としていると避けて通ります。
☆四川大地震で日本人はこんなに助けてくれた!「知らなかった…」「あざ笑った韓国を忘れない」―中国ネット
段々と日本人の素晴らしさが分かってくると思います。中国政府が意図的に情報操作をしているのです。
☆スクープレポート 緊迫の北九州 警察vs.暴力団「血の最終決戦」 ホステスは顔に手榴弾を投げつけられ、元マル暴刑事は至近距離で銃撃された (5ページです)
とんでもない話ですね。北九州は昔から警察力よりも暴力団の方が強いと言われてきた地域です。警察に頑張ってもらって暴力団を壊滅させてもらいたいですね。
☆中国人、5人に1人はがんで死亡=大気・水質汚染や喫煙が影響―医学誌
中国の一般大衆はまだ無知なのでしょう。彼らが目覚めた時に大動乱となりますね。
☆「金融相場」が復活、日銀総裁は異次元緩和と投機の関連を否定
相場は下がれば必ず上がるのです。上がりっぱなし下がりっ放しではプレーヤーは儲かりません。ウクライナがどうなるか?中国のバブルの崩壊は?問題山積みです。オバマ大統領も日本に来られればいいのですが、なかなか難しくなっている様に感じます。
☆XPパソコンが26万台…自治体と総務省の呆れた危機意識 (2ページです)
昨日はブログで韓国のXP問題を書きましたが、今日は日本です。呆れ返ります!何を考えているのでしょう?ソフトの問題もあってサボっていたのでしょうか?
☆真意は“安倍降ろし” 舛添都知事「電撃訪中」のシタタカ (3ページです)
舛添は嫌な奴ですが、安倍よりもましかも知れません。したたかな男です。頭は切れる男です。
☆韓国旅客船沈没:280人不明、修学旅行生ら5人死亡
☆韓国旅客船沈没 6人死亡 約280人安否不明
これは大水難事故になるかも知れません。この辺りは潮流の流れが激しいところです。以前船会社で貨物船の運航を担当していた頃に何度もこの辺りに船を通しました。朝鮮半島の黄海側は満干の差が非常に激しいのです。朝鮮半島の西側の港へ船を入れる時は潮の満干をしっかりと計算しないと潮待ちする事になります。大型船だと満潮で入港して満潮で出港しないといけないのです。それほど潮の流れの激しい場所なのです。古代日本の大和朝廷も百済救援での「白村江の戦い」で負けたのは潮の流れを計算していなかったからだとも言われています。朝鮮戦争でのアメリカ軍の仁川逆上陸作戦は大潮を計算に入れての上陸作戦でした。仁川では満干の差が10メートルにもなるので満潮の2時間にアメリカ軍は全てを賭けたのです。今回の水難事故は救出に不手際がある様で韓国の朴政権にとって致命傷になる出来事かも知れません。
・・・わずかばかりの兵隊を持つよりも・・・と決意する経緯を若者たちに
伝えるのは、今のようです。「聴く日本国憲法」ですね。
アナウサーの小林麻耶の朗読です。しかし改めて聞いてみると日本国憲法の素晴らしさが分かる様な気がします。
真実は後世の人達に残すべきですね!