小川町 輪禅寺 |
輪禅寺は武田信玄の異母弟で長篠の合戦で戦死をした武田信実の一子の武田信俊が武蔵のこの地に落ちのびて河窪氏として住んだと言われています。武田信実は武田氏の親族衆で秩父盆地と甲斐の国との間を結ぶ峠の武蔵国雁坂口方面(秩父往還道の峠で熊谷と甲府を秩父を経由して結ぶ古代からの重要道)の守備を担当していました。当然、秩父の入り口である小川町に館を持っていても不思議はありません。寺は元は武田氏の館跡だといわれています。寺には町指定文化財の武田信俊筆鷹絵図・二幅があります。武田信十郎信俊が描いたものと伝えられ、これを旧家臣の五藤重郎兵衛と千野弥五右衛門の2人が信俊在世中に拝領し、信俊の十三回忌に菩提を弔うために当時に寄進したといいます。武田氏は織田信長に滅ぼされてしまったと思っていましたが、密かにこの土地で生き伸びていたのでした。武田信俊は家康に旗本として2千700石の交代寄合の旗本として召されました。その時に旧領だった甲斐国河窪を領した事で武田から河窪に姓名を改めていて後に子孫の代に武田に戻しました。
武田信玄の異母弟の武田信実は長篠の合戦の時に長篠城を囲む武田軍の総大将でした。緒戦で徳川軍の酒井忠次が率いる奇襲軍に背後から襲われて鳶巣砦において守将として32歳で討死しています。武田信実は酒井忠次の軍勢を何度も撃退をしたのですが、最後は多勢に無勢で討ち取られてしまいました。武田信実には徳川家康の下に居た篠瀬という人物が家康の命に背き武田信実の元へ逃れ一時身を寄せていました。後に許されて家康の下に帰る事になった篠瀬に対し信実は鷹狩の好きな家康への土産として鷹を二羽持たせました。それを知った家康は信実の心使いに感心したと言われ、武田氏滅亡後に篠瀬に命じて武田信実の遺族を捜させたと言われています。
長篠の合戦に武田騎馬隊は存在していなかったと思います。そもそも武田軍には武田騎馬隊は存在していませんでした。と言うより当時は騎馬隊は日本の歴史上に存在をしていないのです。甲陽軍鑑など後世の作り話です。軍師山本勘助と同じように作られたお話なのです。初めて日本に正式な騎馬隊が生まれたのは明治維新後の日清戦争当時の帝国陸軍で秋山好古の騎兵隊からです。江戸時代末期まで日本の馬の大きさはポニー程度で走るスピードは時速20キロも出なかったと言われています。幕末の幕府陸軍創設時にフランス士官が連れてきた馬が巨大なのでびっくりしたと言う話が残されています。騎馬武者は寄り親(小領主)で、その周りを徒歩の歩兵(家人や小作人)が固めて走りました。それが全国共通の当時の戦闘隊形の最小単位でした。そして織田信長の鉄砲の3段撃ちは荒唐無稽な話で、そんなことをしたら鉄砲足軽の持っていた火薬が隣の鉄砲足軽の撃った火の粉で誘爆をしてしまいます。確かに織田信長の持っていた鉄砲は強力でしたが、武田勝頼も多くの鉄砲を持っていました。お互いに鉄砲隊の密集体制での射撃戦はできませんでした。鉄砲足軽達が誘爆を防ぐ適度の距離をお互いに保っての射撃でした。長篠の合戦は普通の野戦の戦闘だったのでしょう。多分、武田勝頼軍としては徳川方の長篠城を囲んでいる武田信実を大将とする鳶巣砦を中心とする付け城の砦群が酒井忠次の軍に破られた事で徳川方の酒井忠次の軍と長篠城の城兵達に武田軍の退路を断たれ包囲殲滅されることを恐れて退却を始めたのでしょう。戦闘中の退却となり武田軍に圧倒的に犠牲者が多かったのです。それでも退却の途中で要所要所に武田の武将達が立ち塞がり劣勢ながらも命懸けで織田・徳川軍の攻勢をしのいで武田勝頼を逃すことに成功しました。
武家百人一首から徳川家康のうた
怠らず 行かば千里(ちさと)の 果ても見む
牛の歩みの よし遅くとも
(意)怠らずに行けば、千里の道の果ても見るだろう。牛のような歩みが、たとえ遅くとも。
P.S.
☆ドイツ経済にとどまらない…VW発「世界恐慌」の深刻危機 (2ページです)
経済の優等生だったドイツの経済を引っ張ってきたVWの大スキャンダルです。影響が少ないと思う人はいないでしょう。
☆内閣法制局は安倍政権の手先 「解釈改憲」容認裏付け資料なし (2ページです)
やはり政治評論家の山口朝雄氏の言う通り「法制局は、どんなに屁理屈をこね上げても『解釈改憲は合憲』との結論を導き出せなかったのではないか」なのでしょう。何処をどの様に読んでも、後ろから読んでも逆さから読んでも違憲としか出てきません。既成事実を早く作りたいのでしょう。つまりは一刻も早く総理大臣の権限で戦争を始めてしまえば良いのだと思っているのでしょう。
☆人よりも施設優先…安倍首相「介護離職者ゼロ」の言行不一致 (2ページです)
安倍の言う事は詐欺師みたいな嘘ですから、平気でシャアシャアと嘘をつくのです。と言うより世の中の事が理解できていないのでしょう。安倍のやる事はすべてが逆噴射です。結局は弱者いじめとなるのです。いつまでも国民は騙されていないと信じたいですね!
☆日経平均大引け、8カ月半ぶり1万7000円割れ 中国懸念で714円安
中国懸念????そうではなく7-9月の日本の経済指標が悪いと巷で言われているからでしょう!何時まで安倍にゴマをすっているのでしょうか?安倍の「新3本の矢」などマーケット関係者は腹の中では誰も信じていないのです。古い3本の矢はどうなったのでしょう?14:30過ぎて少し戻したのですが、すぐに下落を続けました。年金基金のGPIFは資金が底をついたのでしょうか?共済は?残る手は国の外郭団体に株を買わせる事でしょうが、それももうすでにかなり使い込んでいるはずです。GPIFも株に投資をする25%枠を本当に守っているのでしょうか?
☆まるで大本営発表! 安倍首相・新アベノミクス会見はウソとゴマカシだらけ ~政府が隠した「不都合な数字」と、消された移民問題 (5ページです)
元日経新聞の記者の町田徹氏の記事です。非常に公平に物を見、そして書く人物です。先日あるラジオ局の政治部長がラジオ番組に出演して安倍の記者会見は官邸側が指名した人しか質問が出来ない仕組みになっていて、質問と答えが記者会見前に出来上がっていると話していました。安倍流の民主主義なのでしょう!
☆火星地表に「水」の流れ、NASAが発見
大発見です!
☆小泉進次郎氏が批判 安保無理解「原因つくったのは自民党」 (2ページです)
やはりこの男小泉進次郎は只ものではないですね。中央紙ではなく、やはり神奈川県の地方紙の神奈川新聞に記事を載せるのはかなり用心深く考えたのでしょう。関東各県には必ず代表的な地方紙がありますが、神奈川新聞は独特と言うか特別に影響力があるのです。発行部数は約20万部を誇り神奈川県では読売・朝日・日経に次いで第4位の発行部数で、テレビ神奈川(TVK)を持っているのです。ローカルですが神奈川県内では非常に影響力がある新聞社です。ジャーナリストの江川紹子氏は1982年から1987年まで社会部記者として勤務していました。