北鎌倉 明月院1 |
明月院は鎌倉幕府第5代執権北条時頼が別邸に持仏堂を建て最明寺と名付けましたが、廃寺となった後に第8代執権北条時宗が南宋からの渡来僧の蘭溪道隆(らんけいどうりゅう)を招聘して開山して禅興寺と名付けました。この禅興寺の塔頭の一つが明月院です。明月院は山ノ内上杉家の祖である関東管領上杉憲方が密室守厳(みっしつしゅごん)を開山として明月院を開創しました。禅興寺は鎌倉5山には入っていませんが格式の高い鎌倉5山に準じる寺院だったそうですが徐々に衰退し、塔頭の明月院に預けられていたようで明治の初めに廃寺となりました。
この時代多くの南宋の臨済宗の僧侶が元を嫌って日本に亡命してきました。当時は日本と南宋・高麗の三国間貿易が盛んでした。遣唐使が廃止されてから平安時代末期は平清盛らによる日宋貿易が盛んに行われ、平清盛は博多に日本で最初の人工港を築き瀬戸内海貿易路を掌握しました。それまで宋船は博多止まりでしたが大輪田泊(現在の神戸港の西側)を整備して宋船が直接瀬戸内海を抜けて大輪田泊まで入るようにしました。厳島神社は瀬戸内海航路の安全を守る拠点として平家一族の後援により繁栄しました。日宋貿易は平家を経済的に支え京都の藤原氏を凌ぐほどの力を持つようになりました。鎌倉時代になり北条氏は博多に大宰府に代わり鎮西奉行を置き日宋(南宋)貿易の拠点としました。宋からは宋銭・絵画・文具・陶磁器・絹織物・書籍・経典等が輸入され、高麗からは朝鮮人参などが輸入されました。日本からは砂金・硫黄・銅・日本刀等が輸出されました。
特に宋銭は日本の貨幣経済にとって最重要な輸入品でした。日本は708年の和同開珎以降、約250年間に12種類の貨幣が造られました。朝廷が発行した貨幣という意味で、これらは「皇朝十二銭」と呼ばれています。その後10世紀末には日本の貨幣の鋳造は無くなり、それ以来600年間は日本の朝廷の発行する貨幣は作られませんでした。10世紀末からほぼ200年に渡り貨幣による経済ではなく米や絹などの物品が貨幣の代わりをするようになりました。しかし商品の決済に大きく重く不便なために、代わって中国の銭が輸入され用いられる事になりました。中国の銭は大型船の船のバラストとして船底に積み上げて長期航海の船を安定させる効用もありました。多くの中国の銭が船底に積まれて日本にもたらされたと言われています。室町時代になると、渡来銭を真似た私鋳銭の鐚銭(びたせん)が大量に造られましたが品質が悪く信用度は大変落ちました。
宋船は航海に割合安全な朝鮮半島を経由して日本へ来たのだと思います。当然日本船も行き来していたと思います。また宋船は若狭国や越前国にも沢山来航してきていました。当初は博多へ回送するように指示をしていましたが、結局ウヤムヤになり若狭や越後も日宋貿易や高麗貿易の隠れた拠点となりました。瀬戸内海を通るよりも若狭あたりへ着く方が宋船にとって瀬戸内の海賊への通行料を払う事もなく航海の時間も短縮でき便利でした。日本の若狭の輸入業者にとっても若狭から京都まで陸路を使えば簡単でした。
源俊頼の家集「散木奇歌集」から
あぢさゐの 花のよひらは おとずれて
なぞいなのめの 情ばかりぞ
(意)夜、あなたをお訪ねしているのに、なぜ明け方にしかあって下さらないのでしょう。恨めしいことです。
不思議な歌だと思います。たぶん彼女はあまり源俊頼に興味を持っていなかったのか、あるいは自分を高く売りつける手練手管かも知れませんね。当時のルールでは明け方には女性の家を出るのが決まりです。つまり思いを遂げる事が出来ないわけです。あるいは女性が二股をかけて一夜を過ごした男を送りだしてから源俊頼を呼びよせているのかも知れません。「いなのめ」とは明け方あるいは夜明け前の事です。
























P.S.
☆世界の流れに逆行する日本企業の対中投資 巨大市場にまだまだ未練あり? (4ページです)
不思議な現象です。いま諸外国は中国への投資を控えて回収を考えている時期に、日本だけが中国に突っ込んでいこうとするのは少し理解できませんが、資金に余裕のない中小企業にとってチャンスは1度だけしかなかったので中国へ固執するのでしょうか?ババ抜きのババを引く気なのでしょうね。中国の新しい経済政策が効果を発揮始めれば別の話となるでしょうが、世界中が疑問符を出しているのです。
☆経済失速でも止まらない、中国鉄鋼増産の波紋 あふれ出た在庫がアジアの鋼材市場を攪乱 (3ページです)
景気減速の中で生産を強行している中国です。これからどうなるのでしょうか?ダンピング輸出でしょうね。日本の鉄鋼メーカーは大変ですね。
☆中国、バブル潰しで自爆! 2期連続で減速 金融危機を隠蔽工作 (2ページです)
本当に中国経済はもっと頑張ってもらいたいです。さもないと世界大恐慌どころの騒ぎではなくなります。それほどの危機なのです。
☆中国、死刑に格差? 官僚は免れたのに…民間業者は即執行 (2ページです)
これは明らかに中国共産党の地方支部による口封じでしょう。死刑を執行された一人に全責任をかぶせて急いで執行したのでしょう。これで助かった官僚や業者も多かったのでしょう。まさに死人に口ナシでしょう。
☆大規模な対中援助、日米は見直す時期―米外交専門誌
いまだに日本政府は対中援助を続けている不思議さ!政治家は止められないのです。とんでもない裏が有るからなのでしょうか?昔よく有名ゴルフ場で見かけましたよ。ヤバイ組み合わせのグループを!ピ~ンとくるのです。
☆夢の年金生活は昔話、米市民が直面する辛い退職後 増え続けるニュー・ノーマルに医療費破産が襲いかかる (3ページです)
日本も同じようなものです。
☆本当に金利が上昇すれば、日本財政はもたない 米国の金融緩和終了後の世界は、どうなるのか (3ページです)
この可能性があるのです。国民の赤ちゃんから年寄りまで一人1千万円の借金を背負っているのです。金利が上昇すればどのような事になるかは誰にでも分かる事なのです。
☆韓国でまたまた“旧政権たたき” 朴槿恵政権が李明博前政権を追求 (2ページです)
前政権の大統領が逮捕されるのが慣例となっているのが韓国です。政治力が落ちた前政権を権力者が叩く事で権力者の基盤を強くしようとするところは韓国の反日と一脈通じるところが有ると思います。いい加減にしないと韓国の発展は望めません。韓国の場合は大統領は出身地域の代表との性格を持っています。結局は地域間の深い恨みを生むだけなのです。たぶん朴大統領も政権の座から降りると次の政権によって塀の中に落とされるのでしょう。それの繰り返しとなるのです。
☆韓国、原発不祥事続出で大停電危機! 苦しい経済が一層厳しく (2ページです)
2000年も続く宗主国の中国が救ってくれると思っているのでしょう。それにしてもアシアナ航空の事故では韓国は異常とも思える反応をしています。最近の韓国は少し常軌を逸しているようです。

確かに少し汚いポストですね。